昨日、尭志が実家に行ってくれた。
一昨日、鞆絵がご飯を作ったもののダウンしてしまって、そのまま寝てる間に、ママンの病気の事を調べたらしい。
理解して、決意してくれた。
鞆絵はそう判断してるよ。
ネットで飛び交う情報なんて、どれが本当か分からない。
ましてや癌なんて病気に対しては、まだまだ研究中で、大丈夫と言われている食べ物でも、研究結果では実は発癌性があったりとか、そういうまだまだ曖昧な、現代医学。
少し調べた程度で全てが分かるわけではない。
でも、向き合う事を決めた尭志は、本当に偉いと想う。
そして、鞆絵は、尭志が実家に行く前日の夜中、尭志が寝てから、野菜たっぷりミニハンバーグを作った。
家にあるミンチを全て使って、野菜を細かくみじん切りにして、小さくて食べやすくて、焼いたときにひっくり返すのが楽なように、小さいのを沢山作って冷凍した。
それを、氷の入った袋に入れて持って行ってもらった。
(ウチ、保冷剤がないんですorz)
助かると、喜んでくれたみたいでよかった。
鞆絵は、もちろんママンの事が心配で、もし副作用がきつくても家族のためにご飯を作らないといけないという辛さがあるなら、一品でも何か作ってあげたかった。
だって、世界中どこの主婦でも、毎日の献立を考えて作るのって、想像以上に大変やからさ。
で、尭志が帰って来て報告してくれたのは、
ママンはやっぱり副作用が出て、食欲不振で軽いもの(主にパン)しか食べれないとか、舌先、手足先の痺れとかあるみたいで。。。。
歩くのも辛そうだったみたい。
他には、掃除も辛いみたいで、床が汚れていたり、トイレが汚かったり・・・。
同居されているおばあちゃんも、いい歳だから掃除なんて体力のいる仕事させるわけにはいかない。
経済的には、癌だと分かった4月から今までで、100万近く飛んでいったって。
保険に入ってたからよかったそうだけど・・・・。
家族は、予想通り家事手伝いはしてくれないみたいで、パパンが少ししてるとかしてないとか・・・。
長男さんは、、、、、そんな状況の親に、とある事から数十万の借金をしてしまって、家のことはしてないみたいで・・・。
免疫力も落ちているみたいで、医者からは衛生管理が大事だと言われているみたいだけど、
掃除も辛くて出来ないんじゃ、もし今何かに感染なんてしたら・・とかますます不安になる。
鞆絵自身、心の病にかかって、周りのサポートがどれだけ有難いかよく知ってる。
癌だって、きっとネガティブになればなるほど、治療に影響する。
嘘か本当かは知らないけど、末期患者が毎日とにかく笑って過ごしたら、がん細胞が死滅したっていうし。
「副作用死」
鞆絵はこの事実があることが、とてもショックだった。
治すための治療で、副作用が辛くて死んでしまった、若しくは、死に至ってしまったという事例も出てる。
減ってきてはいるみたいだけど。
でも、そうやんね。
治す為だからと言って、こんなに辛い想いをするのなら、いっそ死んでしまった方が、精神的にも経済的にも楽だと考えるのは、もしかしたら自然かもしれない。だって、再発の可能性もあるし、がん細胞を根絶できる保障もない。ただ、進行を抑制してるだけ。
そう考えてしまうのは仕方がないかもしれない。
鞆絵やと、そう考えるから。
でも、そこでとても大切な役割をするのが、サポーター。
家族であったり、友達であったり、パートナーであったり。
老衰まで生きようと想う気持ち。
諦めない気持ち。
治そうと想う気持ち。
それは、患者自身が内から自然に思える事だといいけど、
多くは、外側から励まされたり、助けられたりして、芽生える気持ちだと想う。
ママンは、一時的に鬱状態になっていた時期があったみたい。
だから鞆絵の事をかわいがってくれる。分かってくれる。
尭志が向き合った。
そして、これからの事を鞆絵と二人で話し合った。
24日、また、抗がん剤を打ちに病院に行くらしい。これで4回目。それが終ればあと2回。
鞆絵達は、出来ることをしようと決めた。
26日に、おばあちゃんと前からの約束だったおはぎを作りにお邪魔する。
その時に、また何か作って持って行ってあげたい。
免疫力の付くものだったり、
抗がん性の食べ物だったり。
ママンが食べれなくても、晩御飯作りが楽になるような何かだったり。
それを、続けようって。
そして、お掃除もしに行こうって決めた。
24日、ママンが病院に行ってる間に、ピカピカにしたい。
でも、抗がん剤を打った日っていうのは身体の調子がどうなのか分からないから、変に家の中でドタドタしてるのも悪いかも・・・って想う。
その辺りは、また、尭志が今日帰って来てから話し合おう。
尭志は、「元気な母」の記憶と違う「病気の母」を見るのは辛いと想う。
だけど、尭志が励ます事によって、ママンが少しでも前向きになれればいいなと想う。
その尭志を、鞆絵は支える。
ママンには、料理を届ける。ネットを駆使して情報を得て、料理してママンに体力付けてもらいたいし、栄養面ではサプリメントとか出てるかもしれないけど、やっぱ、食べる事は、食べれる事は幸せだと想うから・・・・・。
鞆絵にはそんなことしか出来ない。
一方鞆絵は・・・・
正直、倒れたって構わないと想ってる。
2~3日寝込んだところで、死ぬわけじゃない。
人間の子供が居るわけじゃない。
一番辛いのは、ママンだから。鞆絵に出来ることがあるならしたい。
長期戦になることくらい分かってる。
弱音を吐くかもしれない。
だけどせめて、ママンの化学療法が終わって、次どうなるか分からんけど、
それまでは走ってもいいんちゃう?
疲れたら、睡眠薬飲んで寝たら、体力くらいは回復するやろうし。
まだ、若いんやからww
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