前回の記事で、色々なコメントを下さってありがとうございます。
もう少し、このことについて、掘り下げようと思います。
鞆絵が言われたのは、二人の医者から同じような事を言われました。
一人は「正しい事ばかり言ってると、その場所に居辛くなる」と。
過去に精神病院に入院していた事があった。
想わぬ事件で、自主退院をしたけど・・・・。
その精神病院で起きた事。
病院では、毎日、検温をしていた。
病院では、毎回、どれくらい食事を食べらたかを記録していた。
食事は広めの、机と椅子が置いてあり、テレビもある、食堂のようなトコロで配られた。
そこで食べてもいいし、部屋で食べてもいい事になっていた。
鞆絵は、入院当初から、この微妙で生ぬるい雰囲気に溶け込む気はなかったので、部屋で食べた。
あるときから、ご飯を全く食べなかった事が3~4日続いた。
配られたご飯を、そのまま、残飯に捨てた。
精神的にきていて、食べれなかったから。
二日目からおかしく想った。
「そういえば、食事量のチェックされてないなぁ~」
二日。食事の回数で言えば、一日3回なので6回。
3日目くらいから、少し気になった。
その病院は、看護士の態度がやたらデカイ。横暴とも言える態度を取っている。
その為、色々と揉めた事が何度かあった。
ナースステーションというのか、詰所に駆け寄った。
食事のチェックを受けてないんだけど、ちゃんと把握してるのか?と聞いた。
看護士は、チェック表か何かを見て、「ここ2~3日はチェック漏れしてる」と言った。
自分は何も食事を受け付けない。そういう事を把握する為のチェックではないのか。と問い詰めた。
そしたら看護士が逆切れした。
今でも忘れない・・・・・
「あのねぇ~。こっちも、人が足りんねん。全員の管理が出来るわけないでしょ。大体、部屋で食べる人もいてるねんから、そうなったら余計分からんし!」と。
怒りマックスに達した。
人が足りないのを言い訳に、タダの職務怠慢ではないのか?
ってか、見てて人手不足を補うほどの努力をしていないぞ?
残飯や、食器の片付けの位置は一箇所。
並ばせて、順番にすれば、一人で済む。
人がいないなら居ないで、それなりのルールを作ったり、ましてや鞆絵がいてた病棟は軽度の人が多かったから、それぐらいのルールを作ればいいのに。
何故しないか?
さっさと食器を調理室に戻したかったから。
食べるのが遅い人を放っておいて、食器や残飯入れなどは片付けられる。
よって、次の食事まで、放置される。
そして、冷静に、食堂の椅子の数と、その階のベッドの数を数えた。
満室状態だったので、スグに計算できた。
ベッドの数より、椅子の数の方が多い。
つまり、いくら食堂で食べたくても、座る場所が無い。そういう事。
人手不足云々の話ではない。物理的に、部屋で食べるしかない場合があるって事。
その場は、「ちゃんと仕事しろ!」という話で終った。
因みに看護士は「ハイハイ」くらいで流してた。精神病患者がごちゃごちゃ言ってる。そういう対応。
その経緯を、主治医に話した。
主治医の事を少し説明すると、その人は院長で、精神科の他にも、内科・訪問看護と色々手を出してる。
この人の人格の分かる会話は
鞆絵「私は、自分を見つめなおして、自分と自分の病と向き合う為に入院したんです」
医者「そんなこと、誰もしてないよ。僕もしてないし。しなくても生きていける」
また、
鞆絵「先生は何故、医者になったんですか?」
医者「金のため」
とも話していた。
20代前半の、まだまだ社会の事も分からない(今もかな)し、成人してるけど「大人」では無い鞆絵に、そういう大人がいることを植えつけられた。
しかも、精神科医によってだ。
鞆絵はそういう会話を入院初期にしたので、見切りをつけていた。
で、この人に食事チェックの話をした。
3~4日与えられた食事を殆ど全て食べて居ないのに、何も言われない。
だから、チェックしてるか聞きに行ったら、把握していなかった。理由は人手不足だと言われた。
一度や2度の見落としなら、分かる。でも、通算9~12回の食事を見落としている。それは、単に職務怠慢ではないのか。と。
そうしたら言われた。
「正しい事ばかり言うと、居辛くなる」と。
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また、「正論は人を傷付ける」と言った医者とのエピソードは、上記のやりとりを話した事に加え、その頃していた仕事先での事。
職種はカフェのランチのホールスタッフ。鞆絵・オーナー・シェフの三人で忙しいランチタイムを切り盛りしていた。ほぼ、無理に近い仕事内容だったけど、それなりにやりがいがあった。
人数が少ない為、要領良く仕事を皆で力をあわせてする必要があった。
そこで、いくつか衝突もした。
だけど、未だに許せないのは、テラス席があるそのカフェには、植物が植えてあった。
植物を管理しているのは、オーナーだった。
夏だった。
夏の昼間、ランチタイムが終った2時や3時に、植物に水を上げていた。
植物は、特に夏は土の中の水が腐りやすいので、朝か日が沈む夕方に水をやる。
だけどオーナーは、そんなこと気にもせずに丁度一番気温が高くなる時間帯に水をあげていたので、注意した。
こんな時間に水をやると、植物は死んでしまうよ、ダメになっちゃいますよ。って。
でも、オーナーの時間配分、一日の日課、スケジュールを変更する事はなかった。
結果。
緑色した観葉植物は、黄色へと枯れて行った。
とても苦しかった。
そしてオーナーに言った。
「植物を育てるなら、それなりの知識が必要だと思います。根を腐らせるなんて、植物にかわいそう過ぎる」と。
そのカフェは、規模が小さく、個人経営だったため、経済的にもキツキツだった。
大き目の観葉植物を買うにも、鉢やら植物を入れても1万以上すると嘆いてた。
ならば尚の事、もっと植物に優しく、長持ちさせるように育てるべきだと想い、伝えた。
例えば、朝、11時頃に店に入るところを、30分早くこればいい。
若しくは、ランチタイムが終ると一旦オーナーは家に帰り、ディナータイムの17時ごろまで来ない。
なら、その30分早くこればいい。
オーナーはそうしなかった。
その経緯を、医者に説明した。
そしたら、「確かに鞆絵さんの言ってることは正しい。でも、正論は人を傷付けることを覚えておいて。」といわれた。
入院先の主治医の事も、オーナーのことも、両方話した上でそういわれた。
正論と、正当化は違う。
自分がルールだとは思わない。
価値観は人それぞれ違う。
時代によって、国によって、社会の在り方によって、「正論」は変わると想う。
その看護士だって、人手不足で全員を把握できるわけがない という主張もまた、正しいのかもしれない。
でも鞆絵には、正論ではなく、タダの「正当化」に思えたし、今もそう想う。
お金を払って入院している患者に、お金をもらって働いている看護士。人が足らないからといって、患者を看護する仕事を放棄していいわけが無い。
鞆絵は、こういう事に対しては凄く敏感で、
お金をもらっているなら仕事を責任もってしろ!って想うし、
自分で立ち上げた飲食店なら、必要以上に知識を得て、努力をしろ!って想う。
だってそれが、自分の選んだ道なんだから。
こんなに偉そうに言う鞆絵は、無職。専業主婦とも言うけど。
社会が怖いと、不安だと感じるのは、こういう人間が沢山いると想うから。
朱に交わって赤く染まる人もいれば、染まらない人もいるだろう。
でも、少なくとも、この社会には「朱」が多いと感じる。(それはまた、別の機会で・・・・)
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この二つの事柄を思い出すのも、かなりの苦痛が伴った・・・・。
まだ、鞆絵の中では、解消されていない、しこりなんやなぁ・・・・・。
入院先での出来事も、そのカフェであった出来事も、おいおい書き連ねていきたい。
書く事によって、何かが変わるかもしれない。何もしないより、よっぽどいいだろう。
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